膝が伸びない・曲げると痛い…それ、“スクリューホームムーブメントの破綻”
膝の痛みで悩んでいる多くの人に共通する特徴があります。
それは、
「膝を伸ばすときに下腿(すね)が内旋(内側に捻れる)してしまう」
または
「膝を曲げるときに下腿が外旋してしまう」
という動きの“逆転現象”が起きていることです。
一見、細かい動きに見えますが、これは膝の重要な機能であるスクリューホームムーブメント(以下SHM) が正常に働いていないサイン。
この破綻こそが、
●膝の引っかかり
●階段での痛み
●膝の不安定感
●慢性的な膝痛
を引き起こす“本質的な原因”です。
■スクリューホームムーブメントとは?
膝関節はただの「曲げ伸ばしの関節」ではありません。
実は、膝が “捻れながら”動く という特殊な構造を持っています。
➤ 膝を伸ばすとき:下腿は“外旋”
➤ 膝を曲げるとき:下腿は“内旋”
この“ねじれ”がSHMです。
これは
●大腿骨と脛骨の関節面の形状
●靭帯の張力バランス
●半月板の動き
によって自然に起こる、膝のロック機構(安定化メカニズム)です。
つまりSHMは、
膝が安定した状態で立つ・歩くために必須の生体メカニズム。
これが破綻すると、
膝は本来の軌道から外れ、痛み・可動域制限などの症状を呈します。
■ではSHM破綻とはどんな状態か?
本来の動きとは逆方向に回旋してしまう状態です。
▼伸展時に下腿が内旋 → 本来と真逆
▼屈曲時に下腿が外旋 → 本来と真逆
この「逆回転」は膝関節にとって大きなストレスになります。
なぜなら
膝の靭帯・半月板・大腿骨と脛骨の噛み合わせが完全にずれ、
関節の荷重ラインが変わるからです。
その結果、
●膝の痛み
●膝が“抜ける”ような不安定感
●歩行時のぐらつき
●半月板の挟み込み・炎症
●膝蓋骨の外側偏位
が起きます。
■なぜSHMが破綻するのか?
原因は膝そのものではなく、
“膝に力を伝える周囲の関節のズレ” です。
SHM破綻の主な原因
-
距骨の前方・内外方向への微細な偏位
→距骨がずれると脛骨の回旋軸が狂い、膝のねじれが逆転する。 -
足部の過回内(オーバープロネーション)
→脛骨が過度に内旋し、膝が曲げ伸ばしをする際に正常回旋ができなくなる。 -
股関節の内旋ロック/外旋ロック
→大腿骨が正常な回旋軌道を失い、膝の回旋が強制的に逆方向へ誘導される。 -
大腿骨と脛骨の関節面の噛み合わせ不良(アライメント不良)
→大腿骨顆の転がりと滑りがずれてしまう。 -
半月板の可動性低下
→“ストッパー役”である半月板が動けず、SHMを誘導できなくなる。 -
大腿四頭筋とハムストリングの張力不均衡
→筋が回旋の方向を強制してしまう。
これらのどれか一つでも狂うとSHMは簡単に破綻します。
■SHM破綻は“結果”であり“原因ではない”
多くの整体やリハビリでは、
「膝が内旋しているから矯正しましょう」
「ストレッチしましょう」
と“症状”だけにアプローチします。
しかし、それでは改善しません。
SHM破綻は 膝以外の問題の結果として起こる二次的変化 だからです。
■改善の近道:まず「原因の特定」が最重要
私は普段、SHM破綻が起きているかどうかを
各種検査、動作分析で評価します。
▼実際に行う評価の一例
-
歩行の周期ごとの脛骨回旋軌道分析
-
非荷重位での膝屈伸時の内旋・外旋の観察
-
足部の回内・回外のタイミング評価
-
距骨下関節の可動性評価
-
荷重ライン(Ground Reaction Force Line)の観察
これらを総合して、
「どの関節がSHMを破綻させているのか?」
を特定します。
■原因を正しく突き止めれば、膝痛は改善できる
SHMが正常化すると、以下の変化が起こります。
●膝の動きが軽くなる
●階段での痛みが消える
●歩行がスムーズになる
●膝関節の安定感が増す
●膝の引っかかりが消える
たとえ
・病院で「加齢のせい」と言われても
・レントゲンで「異常なし」と言われても
・長年痛みが続いていても
SHMの破綻を改善すれば、膝はまだ十分に変わります。
■まとめ
膝痛の根本原因の多くは膝が本来行うべき「捻れ(Screw Home Movement)」が失われていること です。
しかしこれは膝の問題ではなく、股関節・足部・距骨など“周辺の関節の異常”が作り出している結果です。
だからこそ正しい評価と動作分析が最重要です。
〜名古屋のエルスパーク千種〜
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