【筋肉は“関節の質”に支配される】
筋肉は骨と骨をまたぎ、関節を動かすことで力を発揮します。
つまり、筋肉が伸びる・縮むといった動作は必ず関節の動きとセットで起こります。
言い換えると、
筋肉の伸張・収縮は
「関節運動なしでは成立しない」
という生体力学的な前提があります。
【関節内運動が鍵】
一つの関節には、
見た目ではわずかな関節包内運動(Joint Play)というものが存在します。
・滑り(glide)
・転がり(roll)
・回旋(spin)
これらの微細な運動が正しく起こることで、
筋肉はスムーズに長さ変化ができるのです。
しかし、
・関節包の拘縮
・関節面の滑走障害
・軸の偏位
・靱帯/滑膜の癒着
このような不具合があると、筋肉は伸びたい方向に伸びなくなり、結果として硬さ(過緊張)が生まれます。
【例:ふくらはぎのストレッチ】
一般的に「腓腹筋を伸ばしている」と思われがちですが、
実際には
腓腹筋の伸張
=足関節の背屈(距骨の後方滑り)が伴う
という構造的ルールが働いています。
もし、
・距骨が後方へ滑れない
・足関節の背屈軌道が乱れている
この状態では、腓腹筋は純粋に伸びていないのに
外側からは「硬い」「伸びない」と感じるのです。
つまり、
筋肉の硬さ
=筋肉が原因で起きているわけではない
→関節運動が止めているだけのことが多い
【視覚イメージ】
筋肉 = エンジン(出力)
関節内運動 = レール(軌道)
レールが歪めば、エンジンは動けない
無理に動こうとして熱を持つ(硬くなる)
【結論】
・筋肉の機能は関節内運動に依存する
・関節の微細運動が破綻すると筋肉は硬くなる
・筋肉を直接ほぐさなくても、関節を整えれば改善する
筋肉は「結果」。
原因は「関節」。
アプローチすべきは、筋肉の土台=関節内運動です。
もちろん、筋肉の硬さの原因が全て関節内運動にあるというものではなく、臨床的にその傾向が非常に多いということです。
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